大学病院の緩和ケアを考える会

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■代表世話人 挨拶
<誰かの価値ある行動の変化に寄与する>


当研究会の節目となる第30回大学病院の緩和ケアを考える会総会研究会は、岩手医科大学の木村祐輔世話人を中心に、盛岡で開催されました。テーマは「緩和ケアの教育・共育・協育」。木村世話人の報告にもありますように、岩手医大の看護師共育、専門医療者の育成としての緩和ケア認定看護師課程など、岩手医大が取り組んできた教育の素晴らしさを体感できました。
私は「緩和ケアの言霊を通して、医療人を育てる」と題して、特別講演をさせて頂きました。教育は何かを伝えるだけでなく、「誰かの価値ある行動の変化に寄与すること」と言われています。私自身の教育の原点をお話ししました。

代表世話人 高宮有介

私は高校卒業時、文系志望でした。高校での様々な感動的なイベントの経験から、早慶戦の応援団長になれば同じ感激を味わえるのではないかという単純な動機でした。現役の受験で補欠に入り(結局お呼びはかからなかったのですが)、1,2か月の勉強でこのくらいならと慢心し、一浪でも失敗し二浪へ。失意のどん底でした。その時に出会った予備校の英語教師が運命の恩師でした。
「人は皆死ぬ、私も君たちに教えながら、この教壇で死ねたら本望。だから、今日一日を生き抜くんだ。夜寝るときにこう言えたら幸せ。“I have done my best!” 君達の内には無限の可能性がある。君達は、まだ、気づいていない。どう活かすんだ。どんな人生を送るのか。」私の心に刺さり、この問いかけで、目が覚めました。元々、父親から医師への道を勧められていましたが、医学部受験の大変さから目を背けて逃げていた自分に気づきました。改めて、自分の意思で医師を目指したのです。受験は他人との競争ですが、自分自身との闘いと位置づけ、1年間を駆け抜けました。
そして、昭和大学医学部に合格し、医師になり、緩和ケア医になる道に繋がったのです。まさに私の行動を変えてくれた授業でした。死というキーワードも力がありました。30年以上、死から生といのちを考える講義、そして、生まれてきた意味や役割について、亡くなった患者さんが遺した言霊を伝え続けてきました。この一回の講義が誰かの人生を変えるかもしれないという思いを念頭に置き、一期一会の思いで大切に伝えてきました。
小中高校生、予備校生が、価値ある行動の変化に繋がったのでしたら嬉しいです。医学生には、EBMだけでなく、患者さんの物語、人生に関わる大切さ、有難さを伝えてきました。バトンが繋がっていくことを願っています。当会の重要なテーマの教育に立ち戻った機会でした。
 大学病院の緩和ケアを考える会
代表世話人 高宮有介
(昭和大学医学部 医学教育学講座 客員教授)
(TMG<戸田中央メディカルケアグループ>緩和医療特別顧問)
更新履歴

大学病院の緩和ケアを考える会

 「大学病院の緩和ケアを考える会」は、大学病院における緩和ケアの推進、および緩和ケア教育の確立を目的に1995年に設立されました。先進医療を行い、教育・研究機関である大学病院において、適切な緩和ケアの提供が必要であることは論を待ちません。その推進のために各大学が持ち回りで毎年当会の総会・研究会を開催しています。
 全国には80の大学医学部と医科大学があり、すべての医学生はそれらの附属病院で教育・研修を受けています。未来を担う医学生への緩和ケア教育を充実させることは急務です。当会では2004年に医学生向けのテキスト「臨床緩和ケア(青海社)」を刊行するとともに、教える側である教員のためのセミナーを毎年開催してきました。
 2007年4月にがん対策基本法が施行され、緩和ケアの重要性が注目されています。350施設のがん診療連携拠点病院が中心となり、全国の緩和ケアを拡大していく流れがあります。当会ではわが国の緩和ケアを推進するために、大学病院から発信していきます。
2008年6月 大学病院の緩和ケアを考える会
代表世話人 高宮有介
(昭和大学医学部 医学教育推進室)

お知らせ

ご連絡・お問合せ先

〒142-8555 東京都品川区旗の台1-5-8
昭和大学医学部 医学教育推進室内
大学病院の緩和ケアを考える会 事務局
(患者様からの医療相談などには対応できません。御了解下さい。)
新着情報

2018年5月

2018年度の「総会研究会」と「医学生の緩和ケア教育のための授業実践大会」の情報を掲載しました。 

2011年11月

第8回 医学生の緩和ケア教育のための教員セミナーは終了いたしました。 

2011年9月

第17回総会研究会は多数の皆様においでいただき盛会のうちに終了いたしました。参加者の皆様、ご協力頂き………  続きを読む>>>

2011年5月

「第8回 医学生の緩和ケア教育のための教員セミナー」ご案内を掲載しました。 
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